アルファスパイダーのデザインについて・・・・・
スパイダ-のデザインは、スポーツカーを論じる上での公式に当てはまるものが数多くあります。さらに、その中において美しさを兼ね備えたクルマは他には存在しないでしょう。イタリアのクルマ達の多くにこの「美しさ」を感じてしまうのはなぜでしょうか?
私見として、国内メーカーと比べ、最初からの取り組み方が違っているのだと思っています。まず、魅力的なスタイル(外観)デザインをイメージし、それからそれに見合う機能をなんとかして詰め込んでいく(笑)そう思えてなりません。
ピニンファリーナによって提案されてきたコンセプトカー「スーパーフロー」シリーズはストリームデザインを前面に出した、未来指向のデザインでした。生産型のスパイダ-も大きく外れたものではありませんでした。
1956年からモーターショウにて発表の始まった、スパイダ-の原形となったコンセプトモデルの一部です。初期からサイドのえぐれが採用されており生産車との繋がりが感じられ、興味深いものになっています。回を経るごとに、より現実的なフォルムに変化してきます。
その中で気になるのが、あの丸いヘッドライトです。あの時代の典型ともいえるヘッドライトの後に続く丸い峰は、スパイダ-だけでなく当時のスポーツカーに取り入れられていました。なぜあのストリームラインの中にあのデザインを採用したのでしょう。ボディに溶け込む異形ヘッドライトもあったはず。でもそのお陰で30年以上を経た今、あの丸いライトは「走る」意志の強さを表すスポーツカーの典型の「顔」になりました。