アルファ・スパイダー 3.2 JTS Q4 ディスティンクティブ
1966年に「アルファ・ロメオ・デュエット・スパイダー」がデビューして40年の今年、最新の「アルファ・スパイダー」が発表された。その「スパイダー」という名前にスポーツカーを期待していたリポーターは、各所の豪華さにとまどう気持ちを隠せなかったようだが……。
「アルファ・スパイダー」は世代を重ねるごとに、大きく重い方向に“進化”してきた。そして今やマセラティの領域にまで迫る。アルファファンとしての希望をいえば、あと200kgは減量してほしいところだ。しかしながらユーザーも年々トシをとるわけで、いつまでも若い頃と同じままでは商品性が追いつかないということなのだと思う。ユーザーの嗜好もトシと共に変わる。スパイダーにスポーツカーの面影を重ねて見るのは我々世代までなのだろうか。現代の若いユーザーの嗜好はより豪華でリッチな感覚をもつ高級指向なのだろう。軽く簡単ならば手動こそベストと思う幌も、今では電動格納でなければ時代遅れなのだ。そうしたものすべてを否定する気はないが、本質的に軽量、小型を旨とするスポーツカーも様変わりしつつあることを実感させられる。